CRMで施策を立てることで、自社が抱える課題を解決することができCRMを導入する時も焦ることなくスムーズにCRMを活用できます。

現代では、スマートフォンの普及により情報が多様化し、顧客一人ひとりがSNSやWebブラウザを通して自分の好きな商品を購入することができるようになりました。

このような背景からもCRMで施策を考え、売り上げアップに繋がる動きをし続けなければ新規顧客獲得はおろか、既存顧客が離れる可能性があります。

しかし「施策と言われても、何をすればいいか分からない」「施策を立てる上で参考になる資料が欲しい」と思う方もいると思います。

そこで本記事では、「CRMを活用した施策」と「企業の施策事例」を紹介します。

CRMとは?

本記事では、CRMを活用した施策を紹介していきますが「そもそもCRMって何?」と疑問に思う方がいるかもしれません。

CRMとは、「Customer Relationship Management」の略称で日本語では『顧客管理』『顧客関係管理』のことを指します。顧客と良好な関係を構築するシステムと覚えておけば分かりやすいと思います。

企業や営業担当者がCRMを導入することは売り上げアップに効果的で、CRMを導入することで「顧客の購買行動・購買履歴」や「再販率」「営業活動内容」などの情報を一元管理し可視化することができるので、顧客ニーズの理解が深まり顧客への最適なアプローチができるというメリットがあります。

CRMについて、「もっと詳しく知りたい!」という方は、以下記事でCRMの概念から活用事例まで詳細に紹介しているので、ご参照ください。

CRMとSFAの違いについて

CRMともう一つSFAというシステムがあり、よくCRMとSFAは同じ種類に分類されてしまいがちですが、利用目的が異なります。

SFAは、「Sales Force Automation」の略称で日本語では『営業管理システム』のことを指します。

SFAは主に営業担当者が使用するシステムで、営業を行う上での「顧客情報の管理」「営業の進捗具合」「営業活動の進捗」などの営業活動に関わる情報を共有し管理することができるシステムです。

CRMとSFAの2つのシステムの違いは、以下の通りです。

▼CRMとSFAの2つのシステムの違い▼

・CRM・・・顧客マーケティングを行う人向けのシステム

・SFA・・・営業を行う人のための支援システム

また前述で紹介した2つのシステムは、マーケティングを行う上でどちらが重要かなど比較する物ではなく、CRM・SFAの両者を連携させ上手く活用することがポイントで、「顧客マーケティング」「営業活動」で高い成果を得ることができます

CRMシステムは多数存在しますが、CRMとSFAの双方を連携させることができる機能を実装したシステムも多数存在するので、活用してほしいと思います。

CRMを活用した施策とは?

ここでは、CRMを活用した施策を紹介してきます。

CRMシステムの導入を検討している企業の担当者は、CRMを活用した施策と具体的な活用術を知ることで、導入時に焦って施策を練る必要がなくなります。

また、以下より紹介する施策を応用し実践的に活用することで、自社が抱える課題の解決を早めることができるかもしれません。

施策①顧客情報の収集と管理

CRMで最優先して取り組むべき項目に『顧客情報の収集と管理』が挙げられます。

顧客データと聞くと「名前」「住所」「生年月日」「年齢」「性別」などの個人情報を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

確かにそれも正解なのですが、個人情報以外にも「職業」「年収」「家族構成」「趣味」などの情報も顧客情報を管理する上でとても大切です。

また、ECサイトでCRMシステムを活用するなら、「リピートしている商品」「購入頻度」などの顧客の行動管理も必要になります。

ECサイトは顧客自身で個人情報を詳細に入力し、さらに購買履歴や問い合わせ履歴などの購買行動がデータとして残るので、ほぼ自動的に顧客情報を収集できます。

CRMの顧客管理機能とは顧客が増えれば増える程、膨大な数のデータ量になってしまいますが、CRMの『顧客管理機能』を利用することで、顧客情報を一括管理できます。

施策②顧客情報の分析

顧客情報の収集と管理がある程度できるようになったら、次は『顧客情報の分析』に取り掛かりましょう。

よく「CRMを導入したから、すぐに売り上げアップできる!」と思っている方がいますが、CRMはあくまで売り上げアップを目指すための『手段』であって、『目的』ではないということを覚えておいてください。

このことを頭に入れながら、「何のために分析をするのか?」を明確にすることで顧客ファーストな提案を可能にします。

また、顧客分析の手法として『デシル分析』と『RFM分析』があります。それぞれの分析方法は以下の通りです。

▼『デシル分析』と『RFM分析』の手法▼

・デシル分析・・・デシル分析は、顧客の購買履歴データをもとに全顧客の購入金額を高い順に10等分し、『購買比率』『売上高構成比』を算出する分析方法です。

・RFM分析・・・RFM分析は、「Recency Frequency Monetary」の略称で、最新購買日・購買頻度・購買金額の3つの指標を段階的に分け、顧客をグループ化しそれぞれのグループの性質を知ることでマーケティング施策を講じる手法です。

上記をExcelで手入力するのは大変ですが、CRMの『分析機能』を利用することで、簡単に顧客情報の分析が可能です。

顧客分析のPointCRMを用いて顧客分析を行うことで顧客ファーストな提案をサポートし、継続して安定した顧客との関係を築くことができます。

施策③マーケティング施策を立案する

施策②で問題点・改善点が理解できたら、次は『マーケティング施策を立案』します。

顧客情報の分析により、ここでは正しい意思決定がしやすくなるため、より最適な施策を立てやすくなります。

マーケティング施策を立案する上で役に立つCRM機能は、『データ検索機能』『ファイル共有機能』です。

コンタクトレンズ・コンタクトレンズ付属品を販売する『eyecity(アイシティ)』では、「誕生日を迎える顧客にクーポンを配布する」というキャンペーンを実施していますが、もしこのキャンペーンと同じ施策を立案した際には、顧客を誕生月で検索し該当する顧客のリストを取得する必要があります。

施策④マーケティング施策の実行

施策③でマーケティング施策の立案が決定したら、「効果測定→検証→評価→改善」の順にサイクルを回しましょう。

ここで役に立つCRM機能は、『メール配信機能』『進捗管理機能』『問い合わせ機能』などが挙げられます。

上記機能をどのように活用するのかを以下で紹介します。

・メール配信機能・・・一斉メール配信はもちろんのこと、分析によって出たセグメントごとにメールを送信できるので、外部のメールツールを使う必要がありません。

・進捗管理機能・・・進捗管理機能を利用することで、営業活動における「商談の進捗」を社内共有でき、契約に結び付くための対策を立てることができます。

・問い合わせ機能・・・保存されている顧客情報を参照しながら顧客対応を可能にすることで、スピーディーな顧客対応ができます。また問い合わせ履歴も残せます。

CRMで「商談の進み具合」「顧客対応の内容」などを社内で共有することで、業務を自動化し、さらに対応漏れ防止につなげることができます。

CRMを活用した施策事例とは?

前述で『CRMを活用した施策』が理解できたと思いますが、ここでは『CRMを活用した施策事例』を解説していきます。

ここでは「CRMをどう活用して売り上げアップを実現したのか」「顧客満足度を高めることができたのか」など企業が実際に行ったCRM施策が分かるので、今後CRMの導入を検討している企業に役立ちます。

今回、CRM施策事例で紹介する企業と施策内容は以下の通りです。

施策事例①ロクシタンジャポン株式会社

ロクシタンの公式ホームページの画像
出典:L'OCCITANE

ロクシタンは、厳選された植物素材を使用した「ハンドクリーム」「スキンケア」「ヘアケア」「ボディケア」「ギフト」の製品を通じて、南仏プロヴァンスの生活を提供しているフランスのコスメティックスブランドです。

ロクシタンジャポンは、デパートに100店舗を超えるお店を構え、ECサイトでの販売も行っていますが、『店舗利用の顧客とECサイト利用の顧客との連携ができていない』ことが課題でした。

そこでロクシタンジャポンが行った施策が、『実店舗とECサイトの会員IDの統合』です。これにより実店舗とECサイトを利用する顧客データ両方を一つにまとめることができるようになり、必要なデータをすぐに取り出せるようになりました。

CRM施策のPointロクシタンジャポンは、顧客データを分析することで「実店舗とECサイトの両方を利用する顧客は購入頻度が高い」ということが分かり、このような顧客の行動パターンに合わせたマーケティングをし、売り上げアップを実現しています。

ロクシタンジャポンのようなコスメ用品を販売している場合、顧客は「サンプル品で試したい」「どんな香りがするのか気になる」といったニーズが高いので、実店舗で使用感を試してから購入するという顧客がほとんどです。

このことからも、CRMによる実店舗とECサイトのデータを一元管理し可視化することが売り上げアップに繋がるキーになることは間違いありません。

施策事例②株式会社やずや

やずやの公式ホームページの画像
出典:やずや

株式会社やずやは、「熟成やずやの香醋」や「にんにく卵黄」といった健康にこだわった健康食品・サプリメントを販売している会社です。

そんな「やずや」は、早くからCRMを導入し力を注いできたことで知られています。

中でも特に『CPM分析』に力を注いでおり、CPM分析を活用することで既存顧客を購買頻度・購入タイミングごとにグループ分けし、それぞれのグループに対して最適なアプローチを行うことでLTV(顧客生涯価値)を高めることに成功しました。

今では、「やずや」といえば健康食品と誰でも分かるくらいの地位に上り詰めています。

CPM分析とは?CPM分析は「Customer Portfolio Management」の略称で、一定の基準を設けて「顧客分析・分類」し、その顧客に合わせた顧客育成を行うことです。顧客に寄り添った分析手法なので、リピーター獲得や売り上げの最大化が見込めます。

施策事例③アンファー株式会社

アンファー株式会社は、有名な「スカルプD」を始め、予防医学を取り入れたエイジングケア商品の開発に取り組んでいる会社です。

CRMを活用する目標として、『定期購入ユーザーの拡大』を掲げています。

アンファー株式会社では、定期購入ユーザーの拡大を実現するために商品やヘアケアに関する「コンテンツの充実」「情報冊子の同封」など定期購入したくなるような細かい施策を講じています。

また、社内におけるCRMの取り組みを加速させるために、ブランド戦略・デジタル戦略を行う『専門チーム』を立ち上げ、チームごとにKPIやKGIを設定しています。

施策事例④カゴメ株式会社

カゴメ公式ホームページの画像
出典:KAGOME

カゴメは、飲料・食料・調味料を販売する大手総合メーカーで、「自然を、おいしく、楽しく。」をブランド・ステートメントにしているテレビCMでもよく目にする有名な企業です。

カゴメでは、「原材料の価格高騰」「流通コストの増加」による売り上げ悪化が課題として挙げられていました。

このような状況を改善するため、まずはCRMの中でも『コールセンター』に力を入れました。

CRMにおいて、顧客とのコミュニケーションを取れるコールセンターはとても重要な役割を果たします。

カゴメでは、オペレーター1人ひとりに「裁量権」を与え、それぞれの顧客に対してきめ細かな提案を行えるような環境を整備しました。

その結果6か月後には、LTVが前年比の28%増を記録するなどCRMを導入した成果が現れました。

またカゴメでは、ユーザーがストレスのない購入体験ができるようにと、「サイトUIの改善」「段ボールの改良」など細かな対策も行っています。

まとめ

ここまで「CRMを活用した施策」「CRMを活用した施策事例」を紹介してきました。

CRMを導入する際、施策を立てることで導入後に自社が抱える課題を早期解決できます。

また企業が継続的に安定した経営を行うためには、CRMを用いて顧客情報を全社で一元管理することが重要です。

そのため、CRMについてのセミナーや展示会などのイベントなども各社で開催されています。

本記事では、CRMを活用した施策を4つ紹介していますが「実際にCRMで施策を立てている企業はあるの?」「CRMの施策事例を知りたい!」という方のために、企業が行うCRMの施策事例も紹介しているので、今後CRMの導入を考えている方の参考になれば幸いです。

おすすめの記事